金武観音寺,本堂内観

梅雨も明け、ギラギラの太陽の下、観光トップシーズン突入間近の沖繩。

すでに、リゾートホテルが立ち並ぶ沖繩本島西海岸は、多くの観光客でにぎわっています。

そんな西海岸に比べて正直マイナー感の否めない東海岸ですが、ローカル色豊かなおすすめ観光スポットが、けっこうあります。

ということで今回みなさんにご紹介するのは、沖繩本島東海岸、金武町にある『金武観音寺』(正式名称は金峯山観音寺ですが今回は通称でいきます)。

「何だよ~ 沖繩に行ってまで寺なんか見たくないよ」なんておっしゃらないでください。

実は『金武観音寺』は、知る人ぞ知る、観光スポットなのです。

例えば、沖繩本島では珍しい、戦前から残る木造建築の本堂は必見ですし、境内には、入場可能な鍾乳洞がある等、見どころ満載。

 


 

さて、『金武観音寺』は、16世紀に日秀上人によって創建された真言宗の寺ですが、成り立ちについて少々書きたいと思います。

1503年、上野国(群馬県)に生まれた日秀は、19歳のときに誤って家臣を殺害してしまい懺悔の念から高野山に入山。

その後、南方の海上にあるとされた浄土を目指す「補陀落(ふだらく)渡海」に紀伊の国(熊野)から出港します。

しかし、船は途中で遭難(基本的には、物理的に存在しない場所に向かう捨身行ですので遭難というのはちょっと語弊があるかも・・・)。

そして、沖縄の金武湾の富花港に漂着後、『金武観音寺』を建てたとされています。

金武観音寺、入口

梅雨明け後の6月下旬、『金武観音寺』を久しぶりにたずねてみました。

7年ぶりの訪問です。沖繩らしいブロック塀で囲まれた境内へ、山門もない簡素な入口から入りました。

参道を歩くとすぐに推定樹齢約350年のフクギが見えてきます。

金武観音寺,樹齢350年のフクギ

これは沖繩本島各地のフクギのなかでも希少な巨木。

一見の価値ありですよ。

そして参道正面には、立派な本堂が。

木造の建物の屋根は、沖繩の寺らしく琉球赤瓦で葺かれています。

金武観音寺、本堂

戦時中、多くの木造建築が焼失した沖縄ですが、その中で『金武観音寺』は幸運にも戦火を免れた戦前のままの姿を残す貴重な木造建築なのだそう。

この本堂は、本当に味があって見ごたえありですよ。

金武観音寺、本堂内観1

本堂の内観も日本と沖繩の文化がミックスされた感じで独特。

本堂を参拝後は境内を散策しました。

庭園は和風でありながらも亜熱帯を感じさせる木々が立ち、自分がどこにいるのか一瞬分からなくなります。

また、木の枝には、英語の文字が印字されたおみくじが結ばれていました。

『金武観音寺』横にある米軍基地・キャンプハンセンの影響も色濃く反映されているのがおもしろいですね。

 


 

さて、散策後は、境内にある鍾乳洞へ。

この洞窟は、「日秀洞」または、「金武鍾乳洞」とよばれ、洞内には観音寺鎮守「金武権現」と「水天」が祀られています(開門時間:7時~16時)。

7年前は入場料を払わなければ入れなかったのですが、現在は無料になっています。(以前は、境内にあったお店に入場料を払う形でしたが境内のお店もなくなっていました)

金武権現

20段程の急な石段を降りた先に、全長270mの洞窟があります。ただし、現在は奥の大広間部分は、自然環境保護のため立ち入りが制限されていますので、手前の空間しか見られません。

しかし、鍾乳石が広がる「大仏天蓋」、また、壁面に広がる美しいフローストーン(石灰華)の「金銀の滝」など見ごたえは十分ですよ。

鍾乳洞、大仏天蓋

鍾乳洞内はほぼ1年を通して約18度の気温が保たれているそうで、少しひんやりして気持ちよかったです。

ちなみに7年前にたずねたときには、大量の泡盛が寝かせてある棚が並んでいたのですが、現在はありません(僕も長男が生まれた際、記念に5年ほど泡盛をここで寝かせてもらっていました)。

実は、あまりにも増えすぎたので2010年に別の鍾乳洞へ移動したとのこと。今は観音寺駐車場横の鍾乳洞古酒蔵『「龍の蔵」』というお店が、鍾乳洞のボトルキープ(ボトルキープ料:5年貯蔵(税込10,800円)・12年貯蔵(税込21,600円))を受付けているようです(店舗では鍾乳洞貯蔵豆腐ようも販売)。

鍾乳洞古酒蔵「龍の蔵」

ちなみに、鍾乳洞泡盛セラーの見学もガイド付きで行っているそうなので、興味のある方は「龍の蔵」へ。(鍾乳洞見学入場料:大人400円、中高生300円、小学生200円  見学時間:①11時②14時③15時30分)

金武観音寺、本堂内観2

さあ、みなさんも一度『金武観音寺』へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

沖繩の仏教の歴史に触れる良い機会になるかもしれません。

また、ご結婚、お子様誕生などの記念に泡盛のボトルキープもいいと思いますよ。

5年後、12年後に奥様とふたたび沖繩におとずれ、鍾乳洞で熟成古酒となった泡盛をふたりで飲む、なんてすごくロマンティックじゃないでしょうか。

20歳になったお子様といっしょに酒を酌み交わす、なんていうのもいいかも。

『金武観音寺』へのアクセスは、 金武I.C.下車後、国道329号線を北へ進み、左折し、キャンプハンセン第1ゲート入り口を過ぎた次の信号(右手にガソリンスタンド、左手に金海という居酒屋があります)を左折。

約230m進むと右手に「龍の蔵」、隣に寺専用駐車場があります。所用時間は、金武I.C.より車で約10分です。ぜひどうぞ。